飲料水としては現在でも簡易水道がありながら、この湧水は「うまい水」を追求する数戸の民家に給水されています。
ここでは湧き出る水を飲料水用、生活用水、灌がい用水用と水路が分けてあり、飲料水用以外の水路では選択、農作物の洗浄など日常生活との密接な関係を保っています。
この湧水地には兜岩というものがあり、水量が多くなりこの石が見えなくなった年は雨が多く凶作で、見えている年は日年(ひどし)で豊作になるといわれており、農家としてはこの湧水が灌がい用水だけでなく、その年の豊凶を左右する重要な湧水地となっています。
またここには岩下神社があり、毎年7月18日の夏祭り、11月18日の秋祭りを今でも盛大に行っており、各戸から御神酒を持ち寄り「かすあえ」を肴に一晩中語り、飲み明かして水に対する感謝の意を表す風習がすたれることなく続いています。
湧水量:毎分約5トン
熊本名水百選の一つ